Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かにのしょうばい

蟹のしょうばい

新美 南吉

Leggi 蟹のしょうばい (かにのしょうばい) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 983 caratteri · 2 schermate

Aozora Bunko

蟹がいろいろ考えたあげく、とこやをはじめました。蟹の考えとしてはおおできでありました。

ところで、蟹は、

「とこやというしょうばいは、たいへんひまなものだな。」

と思いました。と申しますのは、ひとりもお客さんがこないからであります。

そこで、蟹のとこやさんは、はさみをもって海っぱたにやっていきました。そこにはたこがひるねをしていました。

「もしもし、たこさん。」

と蟹はよびかけました。

たこはめをさまして、

「なんだ。」

といいました。

「とこやですが、ごようはありませんか。」

「よくごらんよ。わたしの頭に毛があるかどうか。」

蟹はたこの頭をよくみました。なるほど毛はひとすじもなく、つるんこでありました。いくら蟹がじょうずなとこやでも、毛のない頭をかることはできません。

蟹は、そこで、山へやっていきました。山にはたぬきがひるねをしていました。

「もしもし、たぬきさん。」

たぬきはめをさまして、

「なんだ。」

といいました。

「とこやですがごようはありませんか。」

たぬきは、いたずらがすきなけものですから、よくないことを考えました。

「よろしい、かってもらおう。ところで、ひとつやくそくしてくれなきゃいけない。