Classici giapponesi con furigana
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かにこうせん
蟹工船
小林 多喜二
Leggi 蟹工船 (かにこうせん) di 小林 多喜二 (こばやしたきじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 61.890 caratteri · 125 schermate
――内地では、何時までも、黙って「殺されていない」労働者が一かたまりに固って、資本家へ反抗している。然し「殖民地」の労働者は、そういう事情から完全に「遮断」されていた。
苦しくて、苦しくてたまらない。然し転んで歩けば歩く程、雪ダルマのように苦しみを身体に背負い込んだ。
「どうなるかな……?」
「殺されるのさ、分ってるべよ」
「…………」何か云いたげな、然しグイとつまったまま、皆だまった。
「こ、こ、殺される前に、こっちから殺してやるんだ」どもりがブッきら棒に投げつけた。
トブーン、ドブーンとゆるく腹に波が当っている。上甲板の方で、何処かのパイプからスティムがもれているらしく、シー、シ――ン、シ――ンという鉄瓶のたぎるような、柔かい音が絶えずしていた。
寝る前に、漁夫達は垢でスルメのようにガバガバになったメリヤスやネルのシャツを脱いで、ストーヴの上に広げた。囲んでいるもの達が、炬燵のように各※(二の字点、1-2-22)その端をもって、熱くしてからバタバタとほろった。ストーヴの上に虱や南京虫が落ちると、プツン、プツンと、音をたてて、人が焼ける時のような生ッ臭い臭いがした。