Classici giapponesi con furigana
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はえおとこ
蠅男
海野 十三
Leggi 蠅男 (はえおとこ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 118.129 caratteri · 237 schermate
自分のために、他人の人生を全然考えないひどい野郎だ。それを殺さずにゃいられるものか。玉屋のやつは余計なおせっかいをしやがったため、俺は永い間牢獄につながれるし、死刑まで喰った。俺が南洋で西山を殺したのは、金に目がくらんだためばかりではなかった。彼奴は、俺に勘弁ならない侮辱を与えたんだ。その復讐をしてやったのだ。塩田検事は、俺を死刑にしても慊らぬ奴だと、ひどい論告を下しやがった。それがために、俺は無期の望みさえ取上げられてしまったのだ。どうだ、お前と俺とが入れかわっていたと考えてみろ。お前もきっと俺のようにしたに違いないんだ」
なんという恐ろしい告白だろう。一応条理はたっているつもりで、悪いと思うどころか平然と殺人をやって悔いないとは、正に鬼畜の類であった。
「まだ、やるのか」
「まだまだやっつける奴がいる。さしあたりお前をやっつけてやる」
「いつも脅迫状につけてあった、あの気味のわるい手足を※(「てへん+宛」、第3水準1-84-80)がれた蠅の死骸は?」
「分っているじゃないか。手足のない俺のサインだ」
帆村は、すっかり観念したように装いながら、実はしきりと時間の経過するのを待っていたのだ。