Classici giapponesi con furigana
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ちのもじ
血の文字
黒岩 涙香
Leggi 血の文字 (ちのもじ) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 44.021 caratteri · 87 schermate
卓子にり白き手に裁判所の呼出状を持ちしまゝ憂いに沈める一美人なり是ぞこれ噂に聞ける藻西太郎の妻倉子なり、倉子の容貌は真に聞きしより立優りて麗しく、其目其鼻其姿、一点の申分無く、容貌室中に輝くかと疑われ、余は斯る美人が如何でか恐しき罪を計みて我が所天に勧めんやと思いたり、殊に其身に纏えるは愁いを表する黒衣にして能く今日の場合に適し又最も倉子の姿に適したり、倉子の美くしきは生れ附の容貌に在りとは云え衣類の為に一入引立たる者にして色も其黒きに反映して益々白し余は全く感心し暫し見惚るゝのみなりしが、感心の薄らぐと共に却て又一種の疑いを生じたり、此女愁いに沈めるには相違なきも真実愁いに沈みし人が衣類に斯くも注意する暇あるや、倉子が撰びに選びて最も似合しきものを着けしは殊更に其憂いを深く見せ掛る心には非ざるか、目科も内心に幾分か余と同じ疑いを起したること眼の光にて察せらる、倉子は余等が突然に入来るを見、驚きて飛立ちつ、涙に潤む声音にて「貴方がたは何の御用事です」と問う、目科は最と厳格に「はい警察署から送られました、私しは其筋の探偵です」と答う