Classici giapponesi con furigana
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ちまんだらしちょうぶし
血曼陀羅紙帳武士
国枝 史郎
Leggi 血曼陀羅紙帳武士 (ちまんだらしちょうぶし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.970 caratteri · 176 schermate
(あの祠の中に天国があるのではあるまいか)
彼がここへ来たもう一つの目的は、五郎蔵が来栖勘兵衛だとして、はたして、天国の剣を持っているかどうか、それを知ることであった。
頼母はじっと神棚を見詰めた。
と、
「わーッ」
という声が聞こえ、
「一だーッ」
「お侍、やられたのーッ」
という声が聞こえた。
頼母は、はっとして、盆の方を見た。
骰子の目が、一を出して、目紙の上に、ころがっている。
(態ア見ろ!)というように、染八が、浪人の前から、百二十五両を掻き集めようとしているのが見えた。
「待て!」
浪人が刀を抜き、ピタリと目紙の上へ置いた。
「その金、引くことならぬ!」
「何を!」
「賭場荒らしだーッ」
場内総立ちになった。
瞬間に浪人は、編笠を刎ね退け、蒼黒い、痩せた、頬骨の高い、五十を過ごした、兇暴の顔を現わし、落ち窪んで、眼隈の出来ている眼で、五郎蔵を凝視めたが、
「お頭ア、いや親分、お久し振りでござんすねえ」と、言葉まで侍らしくなく、渡世人じみた調子で、「いつも全盛で、おめでとうございます」
五郎蔵は、相手の顔を見、不審しそうに眼をひそめたが、そろりと脇差しを膝へ引き付けると、