Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

けつえきがたさつじんじけん

血液型殺人事件

甲賀 三郎

Leggi 血液型殺人事件 (けつえきがたさつじんじけん) di 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.256 caratteri · 71 schermate

Aozora Bunko

ユーレカ!

考えても、考えても、考え切れぬ事である。循環小数のように、結局は元の振出しに戻って来るのだ。

ああ、私は早くこんな問題を忘れて終いたい!

ユーレカ!

だが、私は忘れることが出来なかった。呪わしい写真版よ、私はあんなものを見なければよかったのだ!

無論私は笠神博士をどうしようというのではない。それどころか、私は博士を師とも仰ぎ親とも頼み、心から尊敬し、心から愛着しているのだ。もし、博士を疑うものがあったら、私はどんな犠牲を払っても弁護したであろう。次第によったら生命だって投げ出していたかも知れぬ。それでいながら、私は博士に対する一抹の疑惑をどうすることも出来ないのだ。

私は疑惑というものが、どんなに執拗なものか、どんなに宿命的のものであるかを、つくづく嘆ぜざるを得なかった。よし笠神博士が実際に毛沼博士の寝室に忍び込まれたとしても、どんな恐ろしい目的を抱いておられた事が分ったとしても、私は笠神博士を告発しようなどという考えは毛頭ないのだ。仮りに博士がそういう場合に遭遇されたら、私は身代りにさえなりたいと思う。それでいながら、疑いはどうしても疑いとして消すことが出来ないのだった。