Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こうじん

行人

夏目 漱石

Leggi 行人 (こうじん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.801 caratteri · 452 schermate

Aozora Bunko

と自分はおとなしく三沢に答えた。すると三沢は多少残念そうな顔をした。

「じゃいっしょに海辺へ行って静養する訳にも行かないな」

三沢は変な男であった。こっちが大事がってやる間は、向うでいつでも跳ね返すし、こっちが退こうとすると、急にまた他の袂を捕まえて放さないし、と云った風に気分の出入が著るしく眼に立った。彼と自分との交際は従来いつでもこういう消長を繰返しつつ今日に至ったのである。

「海岸へいっしょに行くつもりででもあったのか」と自分は念を押して見た。

「無いでもなかった」と彼は遠くの海岸を眼の中に思い浮かべるような風をして答えた。この時の彼の眼には、実際「あの女」も「あの女」の看護婦もなく、ただ自分という友達があるだけのように見えた。

自分はその日快よく三沢に別れて宿へ帰った。しかし帰り路に、その快よく別れる前の不愉快さも考えた。自分は彼に病院を出ろと勧めた、彼は自分にいつまで大阪にいるのだと尋ねた。上部にあらわれた言葉のやりとりはただこれだけに過ぎなかった。しかし三沢も自分もそこに変な苦い意味を味わった。

自分の「あの女」に対する興味は衰えたけれども自分はどうしても三沢と「あの女」