Classici giapponesi con furigana
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まちはふるさと
街はふるさと
Leggi 街はふるさと (まちはふるさと) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 193.435 caratteri · 389 schermate
風に乗って、たのしいことが運ばれてきたようなものさ」
炎天の樹間をくぐって、いくらか涼風が通ってくるが、杯をあげているから、汗の量をへらすだけのタシにもならない。しかし、かがやく葉が草が、目にしみる。炎天の光も、時には、美しいものだ。
「君の気持は、わかるんだ。時々、風になりたくなるからね。ぼくら、風になると、むやみに酔っ払う。下賤なる風なんだね。誰も風の訪れをよろこんでくれないよ。女はお酒をのまないから、綺麗な風になるらしいや。自分が風になるよりも、よその微風が訪れてくれた方が、健康にもいいんだな。こんなソヨ風の訪れはめったに有るもんじゃないんだね」
せつ子は長平のように浮いた気持にはなれなかった。
「お供はつらいのよ。社でアクセクしてるときは、なんとでもしてお金が欲しいと思うけど、ダメなのね。でも、つとめるのよ。今日までは、おッぽりだして来たことなんかなかったのだけど、ふらふら、とびだしちゃった。もっと娼婦になりきれる方が、立派なんでしょうね」
「そんなことは、クヨクヨ考えることじゃアないね」
「そう。立派だなんて、おかしいわね。誰かに、ほめられたいみたい。