Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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けいりゃくにじゅうせん

計略二重戦

甲賀 三郎

Leggi 計略二重戦 (けいりゃくにじゅうせん) di 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9953 caratteri · 20 schermate

Aozora Bunko

警官や憲兵が夢中になって探している書類が、所もあろうに警察の本尊の警視庁にちゃんと保管されていようとは、芝居のせりふじゃないが、お釈迦さまでも知らないだろう。アハハハハハ」

相手を袋の鼠の、しかも子供と侮ってか、シムソンは彼の企みを、さも自慢らしく述べ立てました。何という狡獪さ。盗んだものを、警視庁に置いて平然としているとは、実に驚くべき悪智恵ではありませんか。道雄少年は旨々とシムソンの秘密を知る事が出来ました。しかし、直ぐに地下室に連れて行かれるのです。折角聞き出しても、何の役に立ちましょうか。

シムソンはふと思い出したように、

「どうもおしゃべりが過ぎたようだ。地下室の水は大方腰の辺りまでになったろう。さあ、君を入れて、水を止めなければならん」

シムソンがこう云った時に、机の上の電話器がコツコツジージーという微かな変な音を立てました。道雄少年は急に生々とした顔になって、受話器に手をかけて、取上げようとしました。

「こらッ、触ってはいけない」

シムソンは大声に叱りつけて、急いで自分で受話器を取り上げました。

「うむ」

受話器を耳に当てたシムソンは、忽ち真蒼な顔をして、パタリと受話器を落しました。