Classici giapponesi con furigana
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まけないおとこ
負けない男
佐々木 邦
Leggi 負けない男 (まけないおとこ) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 98.799 caratteri · 202 schermate
「人物本位だ。会社の銓衡のように成績を問題にしない」
「成程」
「何なら遊んでいても宜いってんだ」
「申分ないね」
「これなら僕だって自信があるよ。適任だと思ったから、早速首を縦に振ったのさ」
「道理で落ちついていると思った」
「うまくやったろう。もう運動の必要がなくなった」
「しかしこれから先毎日遊んでいるんじゃ退屈するぜ」
「少し冥利が悪いと思って、差当り毎晩送別の辞をやっている」
「罪ほろぼしかい?」
「まあ、その辺さ」
「いつ行くんだい?」
「秋だ。乗込んだら大いにやるよ」
「何をやる?」
「家賃と地代を上げる」
「横着な男だな」
「ところで何うだい?」
「何が?」
「君のロマンスさ」
「そんなものはないよ」
「いや、友人の妹を貰うからには何かある。殊にそれが女子大と来ている。僕も白状したんだから、君も有態に白状し給え」
と間瀬君が要求した。未だミルク・ホールというのが流行っていた時代だった。カッフェもなく、活動女優も認められず、恋愛が今日ほど大衆化されていなかった。ロマンスといえば帝大生と女子大生の間に限られた。
「至って平凡だよ。奥田君に直接申込んだんだ」
「その前に何かあったろう? 突如ってことはない」