Classici giapponesi con furigana
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まずしきひとびとのむれ
貧しき人々の群
宮本 百合子
Leggi 貧しき人々の群 (まずしきひとびとのむれ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.959 caratteri · 118 schermate
朧気(おぼろげ)ながら、真の生活に触れようとしている彼等に比して、私の心は何という単純なことであろう! 何という臆病に、贅沢にふくれ上っていることであったろう!
私はまちがっていたのだ。彼等総ての貧しい人々の群に対して、自分は誤っていた。
私は親切ではあった。けれども幾分の自尊と彼等に対する侮蔑とを持っていたのである。そして、自分自身が彼等から離れ、遠のいた者であるのを思えば思うほど一種の安心と誇り――極く極く小さな気のつかないほどのものではあったが――を感じていたということを偽れようか?
自分を彼等よりは、立派だと思ったことは、ただの一度もなかったか?
もちろん、私は意識しながら傲慢な行為をするほど愚かな心事を持っているとは思わないけれども、長い間の習慣のようになって、理由のない卑下や丁寧を何でもなく見ていたということは恐ろしい。
私共と彼等とは、生きるために作られた人間であるということに何の差があろう?
まして、我々が幾分なりとも、物質上の苦痛のない生活をなし得る、痛ましい基(もとい)となって、彼等は貧しく醜く生きているのを思えばどうして侮ることが出来よう!