Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ひんみんくらぶ

貧民倶楽部

泉 鏡花

Leggi 貧民倶楽部 (ひんみんくらぶ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.333 caratteri · 111 schermate

Aozora Bunko

」「何かは存ぜぬが夫人の御意じゃ、柔順にお受け申して退散せい。」と御家老真四角なり。

婦人は悄然、「もう一度夫人に御執成遊ばして、お許されまするよう、恐入りますが、貴老から。」「罷成らぬ。別に何を毀損したというではなし、ただ御家風に合ぬじゃで、御詫の仕様も無いさ。」「でもございましょうが、そこをどうぞ。」「うんや。」

と頑として肯ぜず。

婦人は気色を変えて、「老爺様。」

「なにいッ。」と引込んだ眼を刮出す。

「私あ行く処が無えんだよ。宿無しだッてことはお綾様承知の上だ。こう、お店の嫁じゃアあるまいし、家風に合わぬもよく出来た。お国猿め、江戸へ来たらちとものいいに気を着けねえ。」と満腔の毒を一瀉して浴せかくる。

「何と申す!」三太夫は驚きながらも居丈高。

「行く処が無えというんだよ。」「や、此奴太々しい、乞食非人の分際で、今の言草は何だ。夫人の御恩を忘れおったか、外道め。」と声を震わし、畳を叩きていきまけば、ニタニタと北叟笑、「フフン、御恩ゴオンと、ニコライの鐘みたいにいけすかない音をお出しでない。御恩だけのことはこっちでもしてある。お前さん、言訳ばかりの小さな眼でも盲目でないから見ていたろう。