Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ひんみんくらぶ

貧民倶楽部

泉 鏡花

Leggi 貧民倶楽部 (ひんみんくらぶ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.333 caratteri · 111 schermate

Aozora Bunko

「姉様、談話がある、座蒲団を敷いておくれ。」

「汝はな汝はな。」と武者振附く三太夫を突飛ばして、座蒲団を引張出し、棒ずわりの膝をくずして、

「狆や猫でも蒲団に坐るよ。柔かい足を畳にじかでは痛いやだね。御免なさいよ。」と帯の間より煙草入を抜出して、「ちょいと憚りですが、そこいらに、煙管は無いかね。」

「やい、不貞腐。」と車夫の吉造、不意に飛込んで、婦人の髻鷲掴みにしてぐいと引けば、顔をしかめて、「あ痛、つつつつつ」と拳に手を懸け、「無体な、何をするんだねえ。」

「何も彼もあるものか、様子は残らずあっちで聞いた。夫人の御居室へ踏込みやがって、勿体ない。人も無げなことをしやあがる。愛想の尽きた阿魔ッ女だ。汝を贔屓に目が眩んで、今までは知らなかったが、海に千年、川に千年、劫を経た古狸、攫出してお汁の実にする、さあ失せろ。」と力一杯。

「ああ豪い、お前様は男だから力があるよ。負けました負けました。おほほほほほ、強い人だね。」と平気で笑えば、吉造少しく拍子抜、「一体汝あ何者だい、尋常の鼠じゃなさそうだ。」「あい、私あ、鮫ヶ橋で丹という、金箔附の乞食だよ。」

言いもあえず膝立直して、「じゃむこうじゃむこう。