Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くまとしゃしょう

赤い鳥代表作集 2

木内 高音

Leggi 赤い鳥代表作集 2 (くまとしゃしょう) di 木内 高音 (きうちたかね) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 14.043 caratteri · 29 schermate

Aozora Bunko

くまは、まだうなりながら、自分をにらみすえている。

手に持っているむしろが、消えないうちに、手早く自分は、床のむしろをひろい上げた。

石油がしみたのか、むしろがかわいていたのか、今度は、勢よく一時にパッともえついた。

この機会をはずしてはと、自分は、もう、おそろしさもわすれて――実は、おそろしさのあまりだが――もえ上がるむしろを、ちょうど、スペインの闘牛士が使う赤いハンケチのようにふりながら、じりじりと前進した。

鼻さきでもえる火を見ては、くまもがまんができなかったのだろう。どしんと大きな音をひびかせて、うしろへとびのいた。

それといっしょに、またまどガラスの落ちくだける音がした。くまと自分ははじめと同じ位置にもどったわけだ。すみのかべ板に背中をこすりつけて、立ったくまは、まるでまねきねこみたいなかっこうだった。(あとになってわかったことだが、くまは、ガラスまどに手をつっこんだひょうしに片手にけがをしたので、自然そんな手つきをしたのだ。)

この時、だしぬけに汽笛が、ヒョーと鳴った。下りのカーブにかかる合図なのだ。

自分でも、よく、それが、耳にはいったと思う。