Classici giapponesi con furigana
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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
Leggi 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.416 caratteri · 53 schermate
天野源伯が法印で、幕府の表御番医を勤めていることはまえに書いた。源伯と登の父の保本良庵とは、古くから親しい友人であり、お互いの家族もしげしげ往来していた。天野には祐二郎という男子と、二人の娘があった。登は保本の一人っ子だったが、どういうわけか、源伯は自分の子の祐二郎よりも登が贔屓で、登の顔さえ見ればにこにこし、おまえはひとかどの人間になるぞ、と繰り返し云うのであった。
――残念ながら祐二郎はだめだ、あいつは遊芸人にでもなるつもりらしい、しようのないやつだ。
舌打ちをして、だがおれにも責任があるようだ、深酒ばかりやっていたときの子だから、などとも云っていた。こうして登が十九ちぐさが十四のときに婚約ができ、やがて、登は長崎へ遊学することになった。そのときちぐさは十八になっていた。顔だちも躯つきもゆったりとして、もの云いもごくのびやかに、ひと言ずつゆっくりと、まをおいて話す調子が舌でも重いように感じられ、それがときには少女のようでもあり、またひどくおとなびた印象を与えるときもあった。
「長崎へ立つまえに結婚したいと、ちぐさという人は云ったそうだ」と半太夫は云っていた、「天野さんもそう望んだが、保本は断わったという」