Classici giapponesi con furigana
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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
Leggi 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.146 caratteri · 40 schermate
八
おかねはそこで急に、思いついたように威たけ高になった、「お上だって孝行すれば褒美を下さるじゃないか、孝はひゃっこうの先頭だって、子が親に孝行すればこそ、すべて世の中がまるくおさまるんじゃないか、そうじゃないのかい、えっ」
八
登は躯がふるえてきた。四十女で育ちかたも経験もまるで違う。口でかなわないのはわかりきっているが、なにか肺腑を抉るようなことを、一と言だけ云ってやりたいと思い、ふるえながら、なにを云ってやろうかと考えた。それはほんの短い時間のことで、登が口を切るまえに、とつぜん障子があき、去定がはいって来た。
おかねは吃驚して坐り直した。去定はその正面に坐り、やや暫く、黙って女の顔をみつめていた。障子があけたままなので、登が閉めに立とうとすると、去定は首を振って云った。
「臭いからあけておけ」
登は坐った。
「臭いんですって」とおかねが云った、「それはあたしへ当てつけですか」
「当てつけではない」と去定が云った、「きさまの腐った根性で、この部屋は反吐の出るほど臭い、その躯を自分でよく嗅いでみろ」
「あたしの根性がどうしたんですって」
「根性だけではない、頭から爪先まで、躯ぜんたいが骨まで腐っている」