Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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せきがいせんおとこ

赤外線男

海野 十三

Leggi 赤外線男 (せきがいせんおとこ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 38.889 caratteri · 78 schermate

Aozora Bunko

こんな風に、赤外線男に対する期待外れを口にする人も少くはなかった。

だがしかし「赤外線男」否定党が大きな顔をしていられるのも、永い時間ではなかった。ここに突如として赤外線男の魔手は伸び、帝都全市民の面は紙のように色を喪って、「赤外線男」恐怖症に罹らなければならなくなった。――それは赤外線男発見者の深山理学士の研究室が不可解な襲撃をうけたことだった。

これは午前二時前後の出来ごとだったけれど、警視庁へ報告されたのはもう夜明けの五時頃だった。場所が場所であるし、赤外線男の噂さの高い折柄でもあったので、直ちに幾野捜査課長、雁金検事、中河予審判事等、係官一行が急行した。

取調べの結果、判明した被害は、深山研究室の扉が破壊せられ、あの有名なる赤外線テレヴィジョン装置が滅茶滅茶に壊されているばかりか、室内のあらゆる戸棚や引出しが乱雑に掻き廻され、あの装置に関する研究記録などが一枚のこらず引裂かれているというひどい有様だった。

襲撃されたところは、もう一ヶ所あった。それは深山研究室に程近い研究所の事務室だった。ここでも同じ様な狼藉が行われているのみか、壁の中に仕掛けられた額のうしろの隠し金庫が開かれ、現金千二百円というものが盗まれてしまった。