Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
おどるびじんぞう
踊る美人像
野村 胡堂
Leggi 踊る美人像 (おどるびじんぞう) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.460 caratteri · 31 schermate
「いけないよ。お前の為に、名誉も財産も、体面も自尊心も失ってしまった男が、最後の怨みを言う為に此機会を作ったんだ。男から、男へ、庭石を踏むように渡って歩くお前でも、丹波高一のこの落ちぶれ果てた姿を見たら、少しは何んとか思うだろう」
「お気の毒様、何んとも思ってやしないワ。一年でも半歳でも柳糸子ほどの女を儘にしたんだもの、五万や十万の身上を棒に振ったって、何んでもないじゃないの。丹波さん、左様なら。もうこんな気障な事は止して頂戴、益々可愛気がなくなるばかりだワ、ホ、ホ」
つと身を翻して、霞門の方へ逃げようとする女優の襟首へ、男の手はむずと加わりました。
「あれエ――」
「ウフ、いい思い付きだ、出来るだけ大きい声を出して見ろ。帝都劇場の柳糸子が、元の良夫――乞食のように落ちぶれ果てた丹波高一――に手籠にされたと判ったら、東京中の新聞屋がどんなに喜ぶかわからない」
「畜生、畜生ッ」
「それで無くてさえ、この芝居にはちゃんと見物があるんだ」
「えッ」
「驚くなよ、今直ぐ殺そうとは言わない」
「一験どうすれば宜いんで、早く言っておくれ」
「お易い御用だ、俺が心血を注いで彫った、あの『踊る美人像』