Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きんせいかいじんでん

近世快人伝

夢野 久作

Leggi 近世快人伝 (きんせいかいじんでん) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 79.469 caratteri · 157 schermate

Aozora Bunko

ない。持って生れた平々凡々式で、万事ありのまんまの手掴みで片付けて来ている。そこが頭山翁の古来ありふれた人傑と違っている点で、その平々凡々式の行き方が又、筆者をして頭山翁を好きにならしめた第一の条件になっているらしいのだ。

事実、頭山翁を平凡人なりと断定されて腹を立てる取巻きの非凡人諸君の中には、頭山翁が超特級の非凡人でなければ差支える連中が多いようである。頭山翁の爪の垢を煎じて第一に服ませてやりたい人間は、頭山翁を取巻くそんな非凡人諸君に外ならないのだ。

維新後、天下の大勢を牛耳って、新政府の政治と、新興日本の利権とを併せて壟断しようと試みた者は、所謂、薩長土肥の藩閥諸公であった。その藩閥政治の弊害を打破るべく今の議会政治が提唱され初めたものであるが、そもそもその薩長土肥の諸藩士が、王政維新、倒幕の時運に参劃し、天下の形勢を定めた中に、九州の大藩筑前の黒田藩ばかりが何故に除外されて来たのか。筑前藩には人物が居なかったのか。もしくは居るとしても、天下を憂い、国を想う志士の気骨が筑前人には欠けていたのかというと、ナカナカそうでない。事実はその正反対で、恐らく日本広しと雖も北九州の青年ほど天性、国家社会を患うる気風を持っている者はあるまいと思われる。