Classici giapponesi con furigana
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れんかんき
連環記
幸田 露伴
Leggi 連環記 (れんかんき) di 幸田 露伴 (こうだろはん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 49.281 caratteri · 95 schermate
寂心は僧官などは受けなかったようだが、一世の崇仰を得たことは勿論であって、後には天が下を殆どおのが心のままにしたように謂われ、おのれも寛仁の二年の冬には、自己満足の喜びの余りに「此世をば吾が世とぞおもふ望月のかけたることも無しとおもへば」と、実にケチな歌を詠んで好い気になった藤原道長も、寂心を授戒の師と頼んだのであった。何も道長が寂心に三帰五戒を授かったからとて寂心の為に重きを成すのでは無いが、あの果報いみじくて※(「りっしんべん+喬」、第3水準1-84-61)慢至極であった御堂関白が、此の瘠せぼけたおとなしい寂心を授戒の師とし、自分は白衣の弟子として、しおらしく其前に坐ったかと思うと、おかしいような気がする。寂心は長保四年の十月に眠るが如く此世を去ったが、其の四十九日に当って、道長が布施を為し、其諷誦文を大江匡衡が作っている。そして其請状は寂照が記している。それは今に存しているが、匡衡の文の日付は長保四年十二月九日とある。然るに続往生伝には、寂心の往生は長徳三年とあって、五年ほどの差がある。続往生伝は匡衡の孫の成衡の子の匡房の撰だから、これも信ずべきであるが、何様して然様いう相違が生じたのであろう。