Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
とかいのなかのことう
都会の中の孤島
Leggi 都会の中の孤島 (とかいのなかのことう) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.205 caratteri · 27 schermate
それで気をよくしたようなこともあったのである。
だから、昨晩のような不景気なときなら、第一、下の夫婦がグズグズしてやしない。すぐと右平を店内へ入れて、ミヤ子をよんで、酌をさせるにきまってるのだ。だから、たぶん、右平ではなかったはずだ。グズ弁はそんなことを次第に思いだした。
グズ弁はノドが焼けつくように乾いてるので、下へ降りて水をのむことにした。屋根裏からの上下は普通のハシゴを用いているので用心しないと危い。
一段ずつ用心して降りきると、そこがちょうど台所で、一方は障子を距てて夫婦の部屋だ。真冬のことだし、真夏ですらも我慢して障子をしめておくような夫婦であった。その障子があいたままだ。
変だナ、とグズ弁は思った。なんとなく、すべてに様子が変だ。怪しいぞ……グズ弁はかねての稽古で、ハッと身の備えをたてながら、スパナーが手にないのは勝手のわるいものだ、身構えにキマリがつかなくてグアイがわるいなとひどく気にしたのである。
すると、実に妙であった。すぐ足もとにたしかにスパナーがころがっているのだ。
むろんスパナーというものは、誰のでも見た目には同じようで、これがオレのだという特徴が一目で分るというものではない。