Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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のわき

野分

山本 周五郎

Leggi 野分 (のわき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.401 caratteri · 42 schermate

Aozora Bunko

どころかあいつはぺてん師だ、これが酔わずにいられるかい」

「お祖父さん」お紋はとつぜん氷でも掴んだように身震いをした、「……お祖父さんはっきりして下さいな、今のはいったいなんのことなの、誰がぺてん師だっていうんですか、ちょっと起きてわかるように話してお呉んなさいな」

「云えというなら云おう、ああ云おうとも」藤七は両手を畳に突いてゆらゆらと半身を起こした、「……云うからびっくりしねえで聞け、お紋、おらあ蔦萬であいつに会った、なにが失礼なものか、あんな野郎はあいつぐれえが相応だ、おらあおめえにも云ったとおり、今日こそ侍をやめて、これから先の相談があるものと思っていた、あいつは始終そんなことを云っていたし、いかにもしおらしい口ぶりだったからよ、そればかりじゃあねえ、大小袴をぬぐに就いては、おめえを女房に欲しい、そう云うとさえ思っていたんだ、違ってるかお紋」

お祖父さんと云って、お紋はかたく唇を噛みしめた。藤七はぐらりと首を垂れ、片手をふところへ入れて、胸のあたりをさすりながら続けた。

「ところがあいつは、……あいつは、こう云った、自分はこんど出世することになった、どえれえ出世だそうだ、それで町人になるのはやめにした、いいか、槍を立てて歩ける身分になれば不足はないし、これからどんな出世でもできる、就いてはお紋を妾によこせ