Classici giapponesi con furigana
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のわき
野分
Leggi 野分 (のわき) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 93.508 caratteri · 189 schermate
そこで、それをはずしてね、どこかへ置こうと思ったが小さいものだから置きなくすといけない。――大事な指輪ですよ。結納の指輪なんです」
「誰と結婚をなさるの?」
「誰とって、そいつは少し――やっぱりさる令嬢とです」
「あら、お話しになってもいじゃありませんか」
「隠す訳じゃないが……」
「じゃ話してちょうだい。ね、いいでしょう。相手はどなたなの?」
「そいつは弱りましたね。実は忘れちまった」
「それじゃ、ずるいわ」
「だって、メリメの本を貸しちまってちょっと調べられないですもの」
「どうせ、御貸しになったんでしょうよ。ようございます」
「困ったな。せっかくのところで名前を忘れたもんだから進行する事が出来なくなった。――じゃ今日は御やめにして今度その令嬢の名を調べてから御話をしましょう」
「いやだわ。せっかくのところでよしたり、なんかして」
「だって名前を知らないんですもの」
「だからその先を話してちょうだいな」
「名前はなくってもいいのですか」
「ええ」
「そうか、そんなら早くすればよかった。――それでいろいろ考えた末、ようやく考えついて、ヴィーナスの小指へちょっとはめたんです」
「うまいところへ気がついたのね。