Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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のわき

野分

夏目 漱石

Leggi 野分 (のわき) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 93.508 caratteri · 189 schermate

Aozora Bunko

七

そう瘠せてちゃいかん。身体が資本だから」

「しかし先生だって随分瘠せていらっしゃるじゃありませんか」

「わたし? わたしは瘠せている。瘠せてはいるが大丈夫」

七

白き蝶の、白き花に、

小き蝶の、小き花に、

みだるるよ、みだるるよ。

長き憂は、長き髪に、

暗き憂は、暗き髪に、

みだるるよ、みだるるよ。

いたずらに、吹くは野分の、

いたずらに、住むか浮世に、

白き蝶も、黒き髪も、

みだるるよ、みだるるよ。

と女はうたい了る。銀椀に珠を盛りて、白魚の指に揺かしたらば、こんな声がでようと、男は聴きとれていた。

「うまく、唱えました。もう少し稽古して音量が充分に出ると大きな場所で聴いても、立派に聴けるに違いない。今度演奏会でためしにやって見ませんか」

「厭だわ、ためしだなんて」

「それじゃ本式に」

「本式にゃなおできませんわ」

「それじゃ、つまりおやめと云う訳ですか」

「だってたくさん人のいる前なんかで、――恥ずかしくって、声なんか出やしませんわ」

「その新体詩はいいでしょう」

「ええ、わたし大好き」

「あなたが、そうやって、唱ってるところを写真に一つ取りましょうか」

「写真に?」