Classici giapponesi con furigana
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のわき
野分
Leggi 野分 (のわき) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 93.508 caratteri · 189 schermate
「教えて上げるから笑っちゃいけませんよ」
「笑やしません。この通り真面目でさあ」
「この間ね、池上に競馬があったでしょう。あの時父様があすこへいらしってね。そうして……」
「そうして、どうしたんです。――拾って来たんですか」
「あら、いやだ。あなたは失敬ね」
「だって、待っててもあとをおっしゃらないですもの」
「今云うところなのよ。そうして賭をなすったんですって」
「こいつは驚ろいた。あなたの御父さんもやるんですか」
「いえ、やらないんだけれども、試しにやって見たんだって」
「やっぱりやったんじゃありませんか」
「やった事はやったの。それで御金を五百円ばかり御取りになったんだって」
「へえ。それで買って頂いたのですか」
「まあ、そうよ」
「ちょっと拝見」と手を出す。男は耀くものを軽く抑えた。
指輪は魔物である。沙翁は指輪を種に幾多の波瀾を描いた。若い男と若い女を目に見えぬ空裏に繋ぐものは恋である。恋をそのまま手にとらすものは指輪である。
三重にうねる細き金の波の、環と合うて膨れ上るただ中を穿ちて、動くなよと、安らかに据えたる宝石の、眩ゆさは天が下を射れど、毀たねば波の中より奪いがたき運命は、君ありての妾、妾故にの君である。