Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きんぞくにんげん

金属人間

海野 十三

Leggi 金属人間 (きんぞくにんげん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 78.616 caratteri · 157 schermate

Aozora Bunko

だが、思うようなものはすぐには見つからなかった。

この部屋の、博士がいま腰をおろしているのと、ちょうど対角線上の隅にあたるところに、一部に黒いカーテンがおりていた。それを開いて中へ入った川内警部は、そこにもやはり大きな引出が、三段十二個になってならんでいるのを発見した。その引出は、そうとう大きかった。しかしかぎもかかっていなかった。引出にはそれぞれ番号札がついていた。

警部が、その引出のひとつに手をかけたとき、誰も気がつかなかったが、針目博士の口のあたりには、あやしいうす笑いがうかんだのであった。もちろん川内警部は、それに気がつくはずもなく、引出のとってに力をいれて、ぐっと引きだした。

「おや、これは何だ!」

警部は、すっとんきょうな声をあげた。彼の顔からすっかり血の気が引いてしまった。

見よ、その半びらきになった引出の中には、黄いろくなった人間の足が二本ならんでいた、いや、足だけではない。裸体のままの死骸がそこにはいっているにちがいなかった。

事件はいよいよ奇怪な段階に突入した。いったいこれは何者の死体なのであろう。針目博士の身辺にいよいよ疑問の影がこい。