Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きんぎょはしんでいた

金魚は死んでいた

大下 宇陀児

Leggi 金魚は死んでいた (きんぎょはしんでいた) di 大下 宇陀児 (おおしたうだる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.514 caratteri · 22 schermate

Aozora Bunko

四

「どうだつた? 何か掴んだかね」

「はァ、ちよつとした筋でして……」

「ふーん、どんなこと?」

「刈谷音吉は、最近のことだが、だいぶたくさんに金塊を買いこんでいたそうですよ。古い小判などもあるそうで、これは地金屋からの聞込みですが」

「そうかい。そいつは初耳だな。よしきた。その件もなお念入りに洗つてみろ。それから君には、金魚屋とパチンコ屋のことを調べてきてもらいたいんだがね」

警部が話したのは、金魚屋笹山大作の申立てについてである。途中まで平松刑事はだまつて聞いた。そして、ランチュウが老人の家へ届けられたのは、お節句の日の朝だとわかつたとたんに、

「えッ! なんですつて、ランチュウは……」

叫ぶようにいつて眼を輝かした。

四

「オイ、どうしたんだ。ランチュウがどうかしたのかい。死んでいたランチュウだよ」

警部の方もびつくりした顔になつて聞きかえしたが、平松刑事は、

「え、そうですよ。死んでました。しかし、死ぬ前には、生きていたんです」

そういつて何かの考えを、頭の中でまとめようとする眼つきになつている。

「ばかだな。死ぬ前に、生きていたのはあたりまえだろう」

「ええ……そうですね。