Classici giapponesi con furigana
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くぎぬきとうきちとりものおぼえがき
釘抜藤吉捕物覚書
林 不忘
Leggi 釘抜藤吉捕物覚書 (くぎぬきとうきちとりものおぼえがき) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.598 caratteri · 26 schermate
。」
「親分さま。」弥吉が白い顔を上げた。「ま、何ということをおっしゃります。あなた様も御存じのとおり、私はこの十日ほどお店を明けて浦和へ帰っておりました。戻ったのが今朝のこと、なんで昨夜江戸のここでその役者とやらを殺し得ましょう。親分様としたことがとんでもないお眼力違い、この上もねえ迷惑でござんす。」
「うん、そうか。こいつあ俺らが悪かったな、だがの、弥吉どん、何だってお前は詫びたんだ?」
「詫びたとは?」
「詫びたじゃねえか。つい今し方、壁の中の彦っぺに、御免なさい、って手を突いたじゃあねえか。よ、ありゃあいったいどういう訳合でござんすえ?」
「そんなこと、申しましたかしら――。」
「なにをっ! こう、手前俺を誰だと思ってるんだ、合点長屋の藤吉だぞ。」
「よっく存じております。」
「存じていたら手数かけずと申し上げろっ。」
「しかし親分、そ、そりゃあ御無理というもの、まったく私は浦和のほうに――。」
「そうよ。」藤吉はにやりと笑って、「十日に浦和へ行って、四、五日前に帰って来た。」
「えっ!」
「土産物担いで帰って来た。がお店へはいらねえで、裏の空小屋へ忍び込んだ。