Classici giapponesi con furigana
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くぎぬきとうきちとりものおぼえがき
釘抜藤吉捕物覚書
林 不忘
Leggi 釘抜藤吉捕物覚書 (くぎぬきとうきちとりものおぼえがき) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.598 caratteri · 26 schermate
見るてえとこの獄門じゃあねえか、いや、親分の前だが、これにゃああっしも胆を潰したね。」
「何のこたあねえ、首人形だ。」
勘弁勘次が口を出した。すると弥次馬の中から、
「違えねえや。京名物は首人形とござい。」
と言う声がした。藤吉が見ると、色の浅黒い、遊人風俗の見馴れない男が立っていた。
藤吉、別に気にも留めないと言ったようす。
「誰でえ、首は?」
「あ、それがさ。」と藤吉は耳の背後をかいて、
「桔梗屋さんと関係があろうはずもねえし、どこの誰だか、からきし人別がつかねえ。もっともね、こう下から白眼めてるだけじゃあよく相好もわからねえが――」
「おうっ。」見物の遊人がまたしても茶利を入れる。「おっ、誰かこの近辺に首を失くした者あねえかとよ。」
じろりと藤吉が男を見やる。勘次が囁いた。
「親分、あの野郎、勘弁ならねえ。」
「まあま、ええってことよ。」藤吉は笑った。「それよりゃ桔梗屋だ、いや、この首だ。」と藤吉を振り返って、
「のう、晒してもおけめえ。常さん、下してやんな。功徳になるぜ。勘、われも手伝え。」
「あい。」
常吉と勘次、ただちに竹を外しにかかる。藤吉はずいと桔梗屋の店へ通った。