Classici giapponesi con furigana
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ぎんさんじゅうまい
銀三十枚
国枝 史郎
Leggi 銀三十枚 (ぎんさんじゅうまい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.863 caratteri · 73 schermate
ガリラヤの湖、ヨルダン川では、飛魚が水面を飛んでいた。ピリピの分封地、ベタニヤの町、エリコ、サマリアの小村では、人々が安らかに眠っていた。
ひとりの祭司長の庭園では、赤々と焚き火が燃えていた。パリサイの学者、サンヒドリンの議員、それらの人々が焚火の側で、曳かれて来るキリストを待っていた。
それは劇的の光景であった。
使徒の一人、シモン・ペテロが、突然叫んで飛び上った。腰の刀を引き抜いた。マルコの耳がその途端、木の葉のように斬り落とされた。
「ペテロ!」とキリストは手で制し、斬られた敵を気の毒そうに見た。
「父から贈された盃だ」
彼は両手を差し出した。
彼は、従容と縄を受けた。
誰も彼もみんな立ち去った。橄欖山は静かになった。
ユダ一人が残っていた。
「悲しみもせず、また奇蹟も行なわず、死を希望んでいた人の様に、従容と縛に就こうとは? 一体彼奴は何者だろう?」
ユダはすっかり驚いてしまった。悉皆目算が外れてしまった。
楊の木に体をもたせかけ、暁近い空を見た。
どうにも不安でならなかった。
イエスに対する審判は、その夜のうちに行なわれた。
祭司長カヤパはこう訊いた。