Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.006 caratteri · 25 schermate

Aozora Bunko

「なるほどね」

「瞳が動くのは本人は気が付かなかったろう。――それからあの縛った結び目は非力な女だ。お雪かお六にやらせたとすぐわかるじゃないか。――そう思うと、女に化けきっているが、多与里の身体にはどうしても女でないようなところがある」

多与里の縄を解いた平次は何もかも見抜いていたのです。

「なるほどね」

「赤い痣は最初から拵え物と判ったが、お前の口からお雪の右の顎の下に小さい薄紫の痣があると聴いて、熊吉はそれを手本にしたと判ったよ。手近のところに手本がなければなかなかそんなうまい術は思い付かないものだ」

「お雪はどうなるでしょう。熊吉の隠した二千両の隠し場所を教えたのはあの娘ですが、親分」

「お前はそればかり心配しているが、熊吉の妹じゃどうにもなるまい。気の毒だが在所の遠い親類へ帰す外はあるまいよ。あの娘は何にも知らなかったらしいが」

「それに私を助けてくれましたよ」

ガラッ八はそれが忘れられなかったのです。熊吉の多与里とお雪は兄妹ですが、滝三郎は赤の他人で、それが穴蔵へ八五郎を誘い込んで、どうかしようとしたのを、どんなに骨を折って妨げてくれたことでしょう。