Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にしきぎ

錦木

宮本 百合子

Leggi 錦木 (にしきぎ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 52.481 caratteri · 103 schermate

Aozora Bunko

おじたように母の方をぬすみみるようにする。

母君はだまってほほ笑みながら仲の好い兄弟をうれしそうに見て居る。

「ネー母様、ほんとうにそうですネー。云っちゃあ悪いんでしょうか此の人はどこまでもしらっとぼけて居るきなんだから」

「マアマア、そんなに云うのは御やめにしてネ。少しはこのごろの様子でもはなして下さいよ。私年とってからはあんまりほかの人の部屋にもゆかないんでネ」

「また母さんの年よった年とったが初まった。人って云うものは妙なもので死ぬ死ぬと云う人は死なないもんで年とったと自分で云う人は案外年をとらないもんでネー」

兄君は達手にこんなことをしゃべって笑い興じて居たけれ共二人とも別に何とも云いかえしてもくれず只柳のようにうけながして居るので張合がぬけて二人のわきにぴったりとすわりながら同じように美くしい形容をもちながらまるであべこべの心地をもって居る自分達二人の身の上を思って居た。

そこへそとからやさしい声で、

「ごめん下さいませ」

と云って入って来たのは声に似げない姿をした常盤の君で有る。

なさけないほど肉つきの好いかおに泥水のようなほほ笑みをいっぱいにたたえて片ひざをつきながら、