Classici giapponesi con furigana
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くわとかまのごがつ
鍬と鎌の五月
黒島 伝治
Leggi 鍬と鎌の五月 (くわとかまのごがつ) di 黒島 伝治 (くろしまでんじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2911 caratteri · 6 schermate
」
スパイは、疑い深かげな眼で三人を眺めた。そして、ついて来た。
──こいつは、くそッ、なにも出来なくなっちゃったな、と西山は思った。彼は、一寸なにかやると、すぐ検束騒ぎをするここの警察をよく知っていた。
三人は、藤井先生の家へ行くことが出来なくなった。宗保は、薪を積みに行くという真実味をよそうため、途中で猫車をかりて、引っぱって山へ行く坂の道を登りだした。
「今日は、どうするにも駄目だよ。」彼の眼は二人に語った。「俺れんちの薪を積む手伝いでもして呉れろよ。」
スパイは、三人が集ったのを、何かたくらんでいると睨んでいた。この男は、藤井先生がY村で教えていた頃の生徒だ。そのくせ、昔の先生に対してさえ、今は、官憲としての権力を振りまわして威張っていた。そして、旧師に対するような態度がちっともなかった。運動をやっている者は、先生だって、誰だって悪いというような調子だ。傍で見ても小面が憎かった。彼は、三人のあとから、山の根の運び出した薪を散り/\に放り出してある畠のところまでついて来た。
三人は仕様がなかった。そこで薪積みを始めた。スパイは、煙草屋でせしめてきた「朝日」