Classici giapponesi con furigana
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さこく
鎖国
和辻 哲郎
Leggi 鎖国 (さこく) di 和辻 哲郎 (わつじてつろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 443.306 caratteri · 875 schermate
その木綿は産物の標本として総督夫人の許に届けられ、中の手紙もその手に渡った。それは自分たちの惨めな境遇を訴えて総督に救済を求めたものであった。総督はルケやアルマグロの弁解を聴かず、二隻の船を救出に送った。ガロの島へ行って見ると、果してピサロの探検隊は惨憺たる状態にあった。それは前の原始林の場合よりもっと酷かったと云ってよい。人々は半裸体で、餓え疲れて、へとへとになっていた。救いの船で一刻も早くこの島を離れたがった。
この時がピサロの事業の最大の危機であったかも知れぬ。が同じ船でルケとアルマグロの手紙が届き、現前の窮境に絶望せず本来の目的を固守すべきこと、その場合には間もなく前進に必要な手段を講ずることを云って来ていたのであった。ピサロは一歩も退こうとしなかった。しかしまた隊員を説得しようともしなかった。彼は剣をぬき、砂の上に東西に線を引いて、南を指しつつ、「あちらの側には、労苦、饑餓、真っ裸、びしょぬれになる暴風、置き去り、そうして死がある。」また北を指しつつ、「こちらの側には安楽と快楽とがある。――あちらには富めるペルーがある。こちらには貧しいパナマがある。