Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おかめ

阿亀

豊島 与志雄

Leggi 阿亀 (おかめ) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6900 caratteri · 14 schermate

Aozora Bunko

……まあ嬉しい方が多いだろうよ、ねえそうだろう。」

ぼんやり皆の話を聞いてた年若なお千代は、突然話の先を向けられて、甘ったるい眼付を瞬いたが、ふいに早口に叫んだ。

「あら、嫌な佐藤さん。」

拍子ぬけのするくらい間を置いたその叫びに、佐藤さんは初めて、機械的でない笑みを浮べた。

「おう喫驚した、何だい。」

木谷は全く拍子ぬけがしたらしく、わざとらしい口を利いて、思い出したようにキューを取上げた。

「なあに、たとえ話だよ。」ゆっくりと云ってのけて、佐藤さんは僕の方へ向き直った。「私はあなたが、もっと無遠慮に口を利かれたら面白いと思って、待っていたのですが、案外つまらなく終ってしまって……。ですが、誰も遠慮ばかりしてるところだったので、愉快でした。これからは、伊坂さんも気兼がなくなって、来易いでしょうよ。」

先程の陰鬱な感じが消えて、彼は実際愉快そうな顔付をしていた。黒い額と眼とが輝きを帯びてるように見えた。

僕は一寸挨拶に困って、それから妙に恐縮した。

「いや、とんだ不作法なことをしてしまって、弱りました。」

「不作法なものですか。気が弱くちゃいけません。」

僕はそこで、頭ごなしにやっつけられた気がして、黙りこんでしまった。