Classici giapponesi con furigana
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ちんじょうしょ
陳情書
西尾 正
Leggi 陳情書 (ちんじょうしょ) di 西尾 正 (にしおただし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.750 caratteri · 38 schermate
私は後々の為に其の二つの記事をスクラップして置きましたが、次に貼付して閣下の御眼に供する事に致します。
高円寺の大火――昭和八年二月二十三日午後十一時頃、高円寺一丁目に居住する文士青地大六(30歳)の外出中の借家より発火し火の手は折柄の烈風に猛威を揮って留守居たりし大六氏の内妻房枝(29歳)及び一子守(2歳)は無惨にも逃げ遅れて焼死を遂げた。乳呑子を抱えた房枝さんの半焼の悶死体が鎮火後発見せられ、当の青地氏は屍体収容先三丁目大塚病院にて突然の不幸に意識が顛倒したものか屍体を前にして頑強にそれが房枝さんで無い、人違いだと主張し、俺の女房は綺麗な着物を着た美人だと叫んで居るが、屍体は裾の摺り切れたよれよれの銘仙を着した儘発見せられた。目下原因を精密に調査中である。
昨夜十一時頃浅草寿座出演中のダンデイ・フオリイズ・レヴュウ団専属女優美貌の踊児島慶子(25歳)が本郷湯島天神境内にて突如暴漢に襲われた。顔面其他に数個の打撲傷を負い、其場に昏倒して居るのを暁方になって境内の茶屋業主人成田作蔵さんが発見し、驚いて交番に駈けつけたものである。其夜慶子嬢は何故か大島の対、黒羅紗のモヂリを着し男装をして居た。