Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ずいひつ みやもとむさし

随筆 宮本武蔵

吉川 英治

Leggi 随筆 宮本武蔵 (ずいひつ みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.786 caratteri · 278 schermate

Aozora Bunko

武蔵と吉岡家

武蔵と吉岡家

吉岡家というものについては、それよりも武蔵と重大な宿命が後に生れる。武蔵が二十一歳で上京して、憲法の子清十郎、弟の伝七郎、子の又七郎の三名までを洛外一乗邑で、試合のうえで打ち果してしまったことだ。

この試合上の武蔵の態度を、直木は難じている口吻で書いている。何も、いくら強いにせよ、吉岡の兄弟二人を討ち、三度目に来るその子までを討ち斬るには及ぶまいと、武蔵の残忍に嫌悪を持っていうのだ。実際、この時の試合というよりは果し合いでの行動は、武蔵の血に飽かない性格が見えて、僕も、人間がここまで残忍に徹しきれるかという気がする程であるが、それは武蔵の個人性にあるものよりは、社会性にあるほうが強いのだ。他の誰の試合の場合に徴しても試合は果し合いだったのである。殺伐が人生を高調させている動乱の中では、彼の残忍だけを顰蹙できない。それと、吉岡家は権門であるし、門下や家の子の尻押しが、かなり武蔵の激昂を煽ったことも見てよいだろう。三度目に最後の又七郎を押し出した時などは、数十人の門輩が飛び道具を持ち出して、武蔵の来かかる途上にまで陣形を作って迎えたものである。