Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ずいひつ みやもとむさし

随筆 宮本武蔵

吉川 英治

Leggi 随筆 宮本武蔵 (ずいひつ みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.786 caratteri · 278 schermate

Aozora Bunko

暴徒の勢いは意外に熾しく、かつ、板倉内膳正重昌討死のことなどがあったので、忠利は翌十五年正月、自ら島原に出陣した。そして、忠利着陣後一ヵ月にして乱は鎮まったが、この布陣に依って再び病いを発し、その後一年は国許に病臥の生活を送ったのである。

その間、沢庵もまた、大徳寺開山大燈国師三百年忌のため上洛を許され、或いは郷国但馬に入湯したりして、たまさかの消息が交わされるに過ぎなかったが、十六年四月に至って、両者は殆ど時期を同うして江戸に入った。

かくして、この師弟の間に、再び愛慕の一年が流れ、十七年五月に、忠利は参覲の期終って熊本に帰ったが、計らずもこれが永別となったのである。

忠利は五月十八日江戸を発ったが、その時沢庵は、あたかも熱海入湯中であった。病いがちな老体を省る時、沢庵は生き永らえて再び忠利に相会う日がないのではないか、という危惧に捉えられた。

そこで彼は、忠利が小田原に着く頃を見計らって箱根の湯本に出向き、或いは最後になるかも知れぬ物語りに、暇乞いの一夜を明かそうとしたのである。しかし沢庵のこの計画も、悪天候と出水に阻まれて、ただ千万無量の恨みを残した。