Classici giapponesi con furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Leggi 雑居家族 (ざっきょかぞく) di 壺井 栄 (つぼいさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 140.106 caratteri · 283 schermate
」
「そうなのよ。――もう聞かないでおじさん。あんまり聞かれると、死にたくなったりするからさ。」
「そうかね。じゃあ聞くまい。とにかく、安心してここにいな。そのうちにおせいか二三子がもどってくるよ。一そこんなことはおなご衆の方がいいかもしれんよ。」
「そうね、わたし、ここのおばさんにたのもうかな。」
浜子の目は希望にかがやいた。
だが、栗本一家にとっては不安な日が続いていた。浜子がいなくなってから一か月がたっていた。五日目ぐらいのとき、音枝あてにはがきをよこし、少し遠くの医者にかかること、四五日中に帰るから心配しないで、などと書いてあったのに、それきり浜子は姿をみせない。身軽になったついでに、浜子らしい勝気さで住込みの仕事でもさがしたとしても、ねまき一枚と着のみ着のままなのだから、着物だけはとりにくるはずと、音枝は出来る限り心を配って、留守にしないようにしていた。恥をかかせるのも悪いと思って、着かえていった下着類もそのまま新聞紙にくるみ、彼女のにきめてある古だんすのひき出しへそっと入れておくなど、こまかく気をつかっているのに、浜子は一こう現われないのだ。