Classici giapponesi con furigana
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あめあがる
雨あがる
山本 周五郎
Leggi 雨あがる (あめあがる) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.794 caratteri · 43 schermate
住職の玄和という人にたいそう愛され、大きくなってからもずっと往来が絶えなかった。
躯と同じように性質も弱気で、ひっこみ思案の、泣いてばかりいる子だったが、和尚の巧みな教育のおかげだろう、十四五になるとすっかり変って、躯も健康になり、気質も明るく積極的になった。
――石中に火あり、打たずんば出でず。
これが玄和の口癖であったが、伊兵衛はこの言葉を守り本尊のようにしていた。学問でも武芸でも、困難なところへぶつかるとこれをじっと考える。石の中に火がある、打たなければ出ない、どのように打つか、さあ、どう打ったら石中の火を発することができるか、さあ……こんなぐあいにくふうするのである。すると(万事とはいかないが)たいていのばあい打開の途がついた。
学問は朱子、陽明、老子にまで及び、武芸は刀法から、槍、薙刀、弓、柔術、棒、馬術、水練とものにして、しかもみんな類のないところまで上達した。
では伊兵衛はぐんぐん出世したろうか。
否、まったく逆であった。彼はそのために主家を浪人しなければならなかった。
理由は二つあるようだ。一つは彼の腕前が桁外れになったこと、もう一つは彼の気質である。