Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あまよぞくし

雨夜続志

田中 貢太郎

Leggi 雨夜続志 (あまよぞくし) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5181 caratteri · 11 schermate

Aozora Bunko

「やあ、暫く、君は、油井伯の歿くなった時に聞くと、歿くなったと云うことだが、無事だったね、お変りもないかね」

昔のままの薄あばたのある伊沢の赧黒い顔を見て山田は微笑した。

「死んだも同じことさ、今は仙台にいる小供の処で、一合のおしきせを貰ってるよ、伯の歿くなった時には、ちょうど腎臓が悪くて、生きるか死ぬかと云う場合だったから、つい見舞状も出さなかった、今度は久しぶりで宇都宮へやって来たところで、新聞で知ったからやって来たんだ、多分君にも逢えるだろう、逢えなかったら、明日あたり伯爵家へ往って、君の居処を訊いて尋ねて往こうかと思ってたところだ、どうだね、君は相変らず、椽大の筆を揮ってるじゃないか、時どき雑誌で拝見するよ」

「近比は浪人の内職が本職になってね、文章を書いて飯を喫うとは思わなかったよ、お互いに大臣になるか、警視総監になるか、捨売にしても、知事位にはなれると思ってたからね」

乱暴なつむじ曲りの伊沢の口許に無邪気な笑が溢れた。

「金硫黄と塩酸加里を交ぜ合した物を持って、三田辺をうろついたこともあったね」

「金硫黄と云や、鯉沼君はどうだね、まだ無事だろうか」