Classici giapponesi con furigana
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あまよぞうし
雨夜草紙
田中 貢太郎
Leggi 雨夜草紙 (あまよぞうし) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7029 caratteri · 14 schermate
(畜生どもたしかにいるぞ)
と、奴さんは眼をったさ、白い手や白い顔がはっきりと暗い中に見えた、奴さんの右の手の短銃の音が大きな音を立てたのだ、
(貴方は何をなさるのです)
奴さんが短銃を持ち出して往く姿をちらと見て、後をつけて来た細君が抱きついたのだ、四阿屋の中には僕の影がおったさ、そこへ悪漢の青木が来る、書生が来るして、発狂してしまった奴さんを執り押えたのだ、その奴さんは、今至誠病院の一室で狂い廻って、悪漢の心をさんざんに掻き乱しているが、もう長いことはないし、悪漢の寿命も今明年のものさ、僕は思いどおりに復讐することができたが、こうなってみると仇ながらも可哀そうだ」
私にこの話を聞かしてくれた仮名の山田三造君は、最後にこんなことを云った。
「それが夢であったか、起きていた時であったか、どうもはっきりしないが、その朝、隣室で小供といっしょに寝ていた妻が、昨夜遅くお客さんがありましたね、長いこと何か話してましたね、それからお客さんのかえりに、貴方がお客さんに挨拶をして、玄関の戸を締めたことを、うつつに覚えておりますよと云ったが、僕にはその覚えがない」