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Classici giapponesi con furigana

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あめしょうしょう

雨瀟瀟・雪解 他七篇

永井 荷風

Leggi 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) di 永井 荷風 (ながいかふう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 145.414 caratteri · 289 schermate

Aozora Bunko

しかし重吉はなさけないとも、口惜しいとも、また浅間しいとも思わない。唯そんな事を考えて、沈欝な重くるしい心持になって、ふらりふらりと夜の町をさまよい、暗いカフェーの店口から白粉を塗った女の顔や、洋装した女の足の見えたりするを窺い、あるいは手を引合って歩く男女に尾行してその私語を偸み聞きする事を悦ぶのであった。

薄暗い河岸通から人通の少い裏通へ曲ると、薬屋の窓に並べてあるものが目についたまま立留って見ていた時、重吉は身近に立寄る女があるのに心づいて振返って見ると、それは桜川町の硝子屋の二階にいた頃、表の部屋をかりていた伊東春子という女給である。

「あら、中島さん。お久ぶりねえ。」

「やはりあすこにおいでですか。」

「いいえ。歌舞伎座の裏の方へ越しました。あなたは何処。」

「新富町です。」

「千代子さん。お変りもありません。」

「すこし都合があって、別になっています。」

「あら。ほんと。」

「時たま別になった方がいいんですよ。」

「あの時分は随分聞かされましたからね。」

「お互さまでしたろう。」

「中島さん。お願いがあるのよ。あの、写した本、もうないこと。」

「今、持っていませんが、二、三日中でよければ写して上げます。