Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ゆきたたき

雪たたき

幸田 露伴

Leggi 雪たたき (ゆきたたき) di 幸田 露伴 (こうだろはん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.132 caratteri · 56 schermate

Aozora Bunko

と云いかけて、主人の面をグッと睨む。主人も今は如何ともし難しと諦めてか、但しは此一場の始末を何とせんかと、※底深く考え居りてか、差当りて何と為ん様子も無きに、右膳は愈々勝に乗り、

「故管領殿河内の御陣にて、表裏異心のともがらの奸計に陥入り、俄に寄する数万の敵、味方は総州征伐のためのみの出先の小勢、ほかに援兵無ければ、先ず公方をば筒井へ落しまいらせ、十三歳の若君尚慶殿ともあるものを、卑しき桂の遊女の風情に粧いて、平の三郎御供申し、大和の奥郡へ落し申したる心外さ、口惜さ。四月九日の夜に至って、人々最後の御盃、御腹召されんとて藤四郎の刀を以て、三度まで引給えど曾て切れざりしとよ、ヤイ、合点が行くか、藤四郎ほどの名作が、切れぬ筈も無く、我が君の怯れたまいたるわけも無けれど、皆是れ御最期までも吾が君の、世を思い、家を思い、臣下を思いたまいて、孔子が魯の国を去りかね玉いたる優しき御心ぞ。敵愈々逼りたれば吾が兄備前守」

と此処まで云いて今更の感に大粒の涙ハラハラと、

「雑兵共に踏入られては、御かばねの上の御恥も厭わしと、冠リ落しの信国が刀を抜いて、おのれが股を二度突通し試み、如何にも刃味宜しとて主君に奉る。