Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ゆきのよる

雪の夜

小林 多喜二

Leggi 雪の夜 (ゆきのよる) di 小林 多喜二 (こばやしたきじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.967 caratteri · 31 schermate

Aozora Bunko

その時女の廊下をくる音をきいた。彼は襖をしめた。

女は安来節のようなのを小声で歌いながら、チリ紙を持って入ってきた。そしてそこにあった座布団を二つに折ると××××(以下略)

龍介はきゅうに心臓がドキンドキンと打つのを感じた。「ばか、俺は何もするつもりじゃないんだ」彼は少しどもった。女は初め本当にせず、×××××。龍介はだまって立っていた。

「本当?」

「本当だ」

「そう?……」×××そして、もう一度「本当?」とききなおした。女は立ち上った。

女は酒をとりに室を出ていった。龍介は室の真中に仰向けにひっくり返った。低い天井板が飴色にすすけてところどころ煤が垂れていた。

龍介は虚ろな気持で天井を見ながら「ばか」声を出してひくく言ってみた。

「ばか!」少し大きくした。そしてその余韻をきいてみた。するときゅうに大きく「ばかッ※(感嘆符二つ、1-8-75)」と怒鳴りたくなった。

女は無表情な顔をして酒を持って入ってきた。口の欠けた銚子が二本と章魚の酢ものと魚の煮たものだった。すぐあとから別な背の低い唇の厚い女が火を持ってきた。が、火鉢に移すと、何も言わずに出ていった。