Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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せつま

雪魔

海野 十三

Leggi 雪魔 (せつま) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 13.355 caratteri · 27 schermate

Aozora Bunko

「いや、分らない。でも、ほら、雪の上には僕たちの足跡の外に誰の足跡もついていないよ。すると兄さんは外へ出ないわけだ。やっぱり穴の中だよ」

「そうかしらん。しかしへんだね。穴の中には、たしかにいないんだがね」

二少年はもう一度、穴の中に入った。そして、しきりに一造を呼んでみたが、やっぱりその返事は聞かれなかった。

「おかしいねえ、あかりがいつもついているんだが、今日は消えていらあ」

「そうだ、暗くて分りゃしない。あかりを早くおつけよ」

「どこだったかなあ、電池のあるところは……」

五助は奥の方へいって、手さぐりでそこらをなでまわしていたが、とつぜんおどろきの声をあげた。

「ああ、たいへんだ。電池がひっくりかえっている。……おや、いつの間に掘ったんだろう。穴の奥が深くなっているぞ」

と、そのときである。どこからともなく、ごうッという音が聞え始めた。すると雪穴の外にいた彦太がとびこんできた。

「五助ちゃん。早く外へ出ないとあぶない。雪崩がやって来たぞ」

「えっ、雪崩。それはたいへんだ」

「早く、早く……」

二少年はころがるようにして雪穴の外へ出た。ぱらぱらと、雪のつぶてが降って来た。