Classici giapponesi con furigana
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うんなんしゅびへい
雲南守備兵
木村 荘十
Leggi 雲南守備兵 (うんなんしゅびへい) di 木村 荘十 (きむらそうじゅう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.859 caratteri · 76 schermate
副官は何気ない調子で訊いたが、荷物に眼を据えて注意深く孫伍長の様子を窺っていた。
「いいえ、内容は存じません。私は、ただ軍の機密であるから副官殿にお渡しするまでは身をもって守れ。万一の場合は破棄せよと命じられただけであります。それで、その時は書面を食ってしまうつもりで参りました」
副官は、うふッと吹き出しそうにしたが、直ぐ威厳をつくって真面目な顔をした。
「よし、御苦労だった」
そして、この忠実そうな伍長を改めて見た。
孫伍長は、戦線にいる兵と同じ様な、あの鋭い眼をしていた。陽に灼けた顔も骨っぽく、身体もがっしりしている。汚れ切った眉廂の剥げた軍帽から、どす黒くなった襟章や、色の褪せた軍服の裾まで、硝煙の匂いがこびりついていて大分歳を老けさせているが、口元に残っている子供らしさが、まだ二十を幾つも出ていないのを語っていた。
「いい兵隊を見つけて寄越したもんだ、これなら安心だろう」
と副官は思った。そして、返事は、二、三日遅れるだろうから、その間、休暇を貰ってやる。ゆっくり骨を休めて、十五日の早朝来いと云った。
孫伍長はやっと重荷を下したのと二重の嬉しさに礼を云って引下ろうとした。