Classici giapponesi con furigana
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うんなんしゅびへい
雲南守備兵
木村 荘十
Leggi 雲南守備兵 (うんなんしゅびへい) di 木村 荘十 (きむらそうじゅう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.859 caratteri · 76 schermate
そう云えばあの薬屋の亭主も、もう少し親身になって考えてくれたかも知れないのに、黄泥巷の者だというのが、何で恥ずかしいのだ”
彼は泪の滲みそうな気持に襲われた。何という寂しさだったろう。孫伍長は、その時、自分が前にも一度、同じこの場所で、これと同じ寂しさを感じながら泣いたことがあるような気がして、あたりを見廻した。
それは、彼がまだ子供の頃で、隣の小孩と遊びに行って、玉帯江の岸へ落ちた小孩の着物をかわかすのに遅くなり、ここまで来ながら、家へ帰れず、二人で暗くなった空を眺めて泣いていたことを思い出したのだ。
叱られるのは怖かったが、あの頃は父もまだ生きていた。母親もまだ丈夫だった。
孫はそんなことを思い出して、
“お母さーん”
と大声で叫びたいほどの寂しさに襲われたが、その横町に駈け込むと、
「春生! 春生!」
と、何度となく弟の名を呼び続けた。そして呼び続けながらその街を通りぬけてしまった。
“裏街へ行けば誰かに逢える”
彼は、その言葉に暗示されたように、夜空を仰ぎながら、放心した体で、明るい方へ、明るい方へと歩いていたが、やがて、およそこの土地に相応しくない、赤や緑のネオンサインで、毒々しく飾り立てた茶館や、飲食店のずらりと並んでいる横町に出た。