Classici giapponesi con furigana
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でんきぶろのかいしじけん
電気風呂の怪死事件
海野 十三
Leggi 電気風呂の怪死事件 (でんきぶろのかいしじけん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.788 caratteri · 34 schermate
思わず、いけません、早くお帰んなさい――って、わたしが云いますと、その方、この女湯の方へ帰ってしまいましたが、その時もしやと思ったもんですから、私は、女湯の方は何ともありませんか、って訊ねましたんです。すると、いいえ、何事もありません、と云って、そのまま此方へ来た筈なんですのに――それで、今思い出したもんですから、ひょいと呟いたんですわ」
「ほほう、では君の見たという女は、此の死んでいる女客じゃなかったかね? よく見て御覧!」
赤羽主任にそう云われて、今度は眉を顰めながら、女房は再びチラリとその方を見たが、
「いえ、全っきり異ってますわ。何しろうす暗いのと、上気していたのとで、はっきり見ることも出来ませんでしたが、わたしの見た女の方は束髪だった様に覚えています。此のお客さんは銀杏返しですものね、――ですけど、肉附きや、体の恰好など、似ていたと思えばそんな気もしますけれど……」
赤羽主任は、無残につぶされた女の銀杏返しの髪に視線を送った。――丸々と肥えた頸筋に、血に塗れた乱れ髪が数本蛇のように匍っている、見るからに惨酷な犯行を思わせずにはおかなかった。