Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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でんきばと

電気鳩

海野 十三

Leggi 電気鳩 (でんきばと) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.465 caratteri · 52 schermate

Aozora Bunko

「おやおやこれはふしぎ」

と、鳩つかいはなおも、うすきみわるく笑いながら、

「お嬢さんが鳩にばけてしまいました。では、鳩の方は、なににばけているでしょうか」

といってもう一つの箱のふたをとると、あらふしぎ、箱の中はからっぽです!

ミドリは、いったいどこへいったのでしょうか。

「おじさん、ミドリを早くもとのようにかえしておくれよ」

と、高一は、ぶたいにとびあがっていいました。

「あなた、なぜ見世物のじゃまをしますか」

「だって、ミドリをかくしたりして……」

「まだ、じゃまをしますね」

というと、鳩つかいは、いそいでぶたいの幕をしめさせ、高一を、見物席から見えないようにしてしまいました。そして、いきなり鳩のかごの戸をあけました。そのとたん、鳩は、すごいいきおいで、高一めがけてとびかかりました。まるで電気鳩そっくりです。

「あっ」

と、おもったときはもうおそく、高一は鳩にとびつかれて気をうしなってしまいました。

ミドリも高一も、まったくひどい目にあったものです。世界一のかしこい鳩だというが、それは、あのおそろしい電気鳩だったのです。鳩つかいにばけていたのは、にくいスパイ団長でありました。